罪と動機の関係を知ろう(夏季休業のお知らせ)

夏季休業のお知らせ

うっかりと書き忘れていましたが、明日のパワーストーン2はセレニティアスの夏季休業に合わせてお休みをきただきます。

次のカードは8月16日の夜になります。

でも、コラムだけはちょっと書いておきましょう。

動機は罪の後に作られる

先日、生存の多重円のところで犯罪とか罪について触れましたので、そのあたりのことについて少しだけ掘り下げておきます。

罪を犯すことと、その動機というのはほとんどペアで語られることが多いです。それはどうやら現在の司法ということと関係していそうです。端的に言うと、犯罪があったときにはそこには必ず動機がセットになっていなければならないとう感じ。

例えば車のスピード違反でさえが、その動機が必要とされていますよ。

まあ、普通に考えて罪を犯すにはそうしてしまう動機があるに違いないと思っても無理はありません。

ところが、現実の罪は動機でなくて「混乱」の中での選択の誤りが元になっています。このことはこのコラムで何度か触れきたことです。

混乱の図(confusion)
混乱の図(confusion)

混乱の中でできるだけ間違った選択をしないためには先に書きました「知識」「責任」「コントロール」の三角形を大きくするしかありません。

生存の三角形
生存の三角形

世間の犯罪をよく見てください。動機はともかく、この三角形が小さいために起こっているのがわかります。

動機の原理

さて、そして「動機」なのですが、これがクセモノです。

罪を犯した人に「なぜそれをしたのか?」と尋ねると、正しく元の「混乱」が何であったかを答えることはまあないでしょう。それがわかればもっとまともな選択ができていたでしょう。

そして彼はとにかく「動機らしきもの」を探し出します。そうです、罪を犯した後から動機を探すのです。

さて、それではご自身の経験を含めて世間をよく見渡してください。

ある人や集団が、声高に誰かを非難している光景がありますよね。

「あいつらが悪いのだ!」「あの国が悪いのだ!」

こんな感じ。

ほうほうほう、彼らは何を訴えているのか?それは彼ら自身が探し出した「動機」です。

ということは、もしかすると、彼らがいう「悪いあいつら」に対し、彼らは先に何か罪を犯している可能性が大ですよ。

で、彼らはどうしても動機が必要なので嘘さえつきます。とにかく動機をひねり出して自分が犯した罪を正当化する必要があるのです。

先に罪を犯した者が、他の人を悪しざまに言う

これは揺るぎない法則です。

そういえば、サスペンスドラマで犯人が最後の方で言っています「あいつのせいで私の人生がメチャクチャになったのよ!」これが動機。

たとえそうとしても殺人を犯してはなりません。この犯人が何に混乱したのか、殺された誰かがどれほど悪いことをしたのか、動機のメカニズムはそれに関係しません。とにかく動機は後から作られます。

あなたの身の回りで、誰かのことを悪しざまに言う人がいたら、その人は先に何か罪を犯している可能性大ですよ。

それでは休業明けの8月16-17日にまたお会いしましょう。

(罪と動機の話、休み明けに更に続きます。こわいですね)